
最近、「痩せる注射」として美容クリニックでGLP-1受容体作動薬が話題になっているのをご存じですか?「食事制限なしで痩せられるなんて夢みたい!」と感じる方もいらっしゃるかもしれませんね。でも、ちょっと待ってください。このお薬、実は本来、2型糖尿病の治療のために開発されたものなんです。一体どうしてダイエットに効果があると言われるのか、そして、そこにはどんな危険が隠されているのか、一緒に見ていきましょう。
なぜ、そんな話を急にするかというと、ばらんすまっするでも客様からの質問が急に増えてきているからです。「適応外使用」についてよく知ってもらいたいと思い、記事を書くこととしました
GLP-1って、そもそも何?
私たちの体は、食事をすると「GLP-1」というホルモンを自然に分泌します。このGLP-1が、膵臓に「インスリンを出してね」とお願いして血糖値を下げたり、脳に「もうお腹いっぱいだよ」と伝えて食欲を抑えたり、胃の動きをゆっくりにして満腹感を長持ちさせたりする、とっても賢い働きをしてくれるんです。
このGLP-1の働きをギュッと凝縮したのが、お薬になったGLP-1受容体作動薬、例えば「オゼンピック」や「リベルサス」といった種類です。
「適応外使用」って、どういうこと?
医薬品は、国が「この病気には安全で効果があるよ」と認めた範囲でしか使ってはいけない決まりがあります。GLP-1受容体作動薬も、日本では糖尿病や、条件を満たした一部の肥満症の治療薬として承認されています。
でも、もしあなたが糖尿病ではないのに、「痩せたいから」という理由だけでこのお薬を使うとしたら、それは**「適応外使用」**にあたります。そして、そこには見過ごせない大きなリスクがあるんです。
知っておいてほしい!適応外使用の3つの落とし穴
- 「本当に安全?」が未確認: 承認されている使い方以外では、お薬の効果や副作用に関する詳しいデータが不足しています。「もしかしたら、体に合わないかもしれない」「思いがけない副作用が出るかも」というリスクが、残念ながら高まってしまうんです。例えば、低血糖や膵炎といった、とても深刻な症状につながる可能性もゼロではありません。
- 頼れるお医者さんがいないかも?: 本来、お医者さんはあなたの体質や持病、飲んでいる他のお薬などをしっかり確認し、あなたに合った使い方を指導してくれます。でも、適応外使用だと、その専門的なサポートが十分に行き届かず、何かあった時の対応が遅れてしまう危険があるんです。
- 本当に必要な人に届かないかも: 美容目的での使用が増えると、本来このお薬を治療で必要としている糖尿病患者さんの手元に届きにくくなる心配があります。これは、ちょっと悲しい社会的な問題ですよね。
GLP-1受容体作動薬は、あなたの体を助けてくれる素晴らしいお薬ですが、それはあくまでお医者さんの適切な管理のもとで使うべきものです。
「手軽に痩せたい」という気持ち、とてもよくわかります。でも、安易な自己判断や、情報が不確かなままの美容目的での使用は、ちょっと立ち止まって考えてみませんか?まずは、信頼できる医療機関で、ご自身の体のことを相談してみるのが一番大切ですよ。


